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シンガポール髙島屋が裁判で勝訴

皆さん こんにちは。
東南アジアコンサルタントの塩見有輝です。

シンガポールに旅行された方は、
オーチャードロードに行って、
ニーアンシティーというショッピングモールに
行かれたことがある方も多いと思います。

髙島屋が入っていて、
ヴィトンやシャネルなどのブランド店が数多くあり、
日本のものも豊富で、
現地の人気店も多数入居しています。
そのため、旅行者にも便利で、
日本人駐在員も通って、
シンガポール人も大好きな
大成功しているモールです。

できたばかりの頃から、
自然にシンガポール人から
Taka」と呼ばれすっかり馴染み、
髙島屋オーチャードで、
なくてはならない存在になっています。

この家主であるニーアンディベロプメントと、
テナントの髙島屋は、
家賃の計算についての見解が合わず、
裁判になっていました。

それが先日、
2016年9月14日に高等裁判所で判決が出まして、
髙島屋が勝訴しました。

どのような契約内容で紛争が起きたのか、
どのような判断基準で髙島屋が勝ったのか、
内容を初めからまとめてみました。

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【契約の基本内容】

◆1993年からの20年契約。

◆その後、10年間ごとに契約更新することができる。

◆6回まで更新可能。

◆家賃は、5年ごとの見直し。

 

【2013年の更新時に家賃交渉で争いに】

それまで1SQFTあたり、S$8.78(≒659円)だった家賃を、
今後はS$19.83(≒1,487円)という倍以上の家賃にすると、
ニーアンディベロプメントから通告があり、
髙島屋はそれを拒否した。

交渉を重ねた後、2014年4月に、
両者は「それぞれの不動産鑑定士が出した
土地評価額の平均値をとる」ということで合意した。

 

【争いのもと】

髙島屋は家主のニーアンディベロプメントから
契約上 56,000平米を借りている。

そのうち、
38,000平米は「髙島屋デパートメントの敷地」として使用していて、
残りの敷地は「専門店にサブリース」している。

髙島屋側は、これが日本でも実施している、
髙島屋のビジネスモデルである、としている。

ニーアンディベロプメントは、
この専門店にサブリースしている部分からより高い家賃を得られると
計算していた。)

二人の鑑定士に対して、ニーアンディベロプメンが、
髙島屋に何も知らせることなく、
デパートメントの敷地面積を減らして、

専門店の面積を広くした仮定の配置の査定を依頼した。

髙島屋は10日後になってそれを知ることになった。

この件に対して、
ニーアンディベロプメントはレターのコピーを
髙島屋に送り忘れただけだと弁明している。

 

【判決理由】

髙島屋ニーアンディベロプメント
もともと、その賃貸契約を締結する際、
両者が長期に渡って関係を持つ意図があった。

ニーアンシティショッピングモールの主要テナントとして、
髙島屋は経営し、髙島屋の存在によって
モールへの多くの人の流れができ、
それによってニーアンディベロプメント
不動産価値を高めることができた。

ニーアンディベロプメント髙島屋の関係は、
単なる家主と店子の関係ではなく、
ジョイントビジネスパートナーシップに近い。

それを示すのが、
日本の髙島屋ニーアンディベロプメントに、
26.3%の株を持っていることと、
4名の取締役を出していることだ。

このような強い関係性があって、
そのモールの約70%の敷地面積を髙島屋が有している中で、
ニーアンディベロプメントは、
高島屋がスペースを最大有効活用することを
契約時に同意していると判断した。

 

【今後は?】

長期的なビジネス関係を保つために、
友好的にこの問題を解決することが促された。
ニーアンディベロプメントは、
弁護士と相談して今後について
決定するとしている。

 

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【数字のマジック】

数字は物事をひとつ、明確に表す時もありますが、
比較対象を違えたり、単位を変えたり、
基準値の違うものをあえて並べてみたり、
導きたい結果によって、持ち出す数字を選んで
いくらでも演出も可能、
ズルもハッタリも可能なところがあると思います。

理数の世界は答えが一つと思っていたところ、
現実社会ではそうではなかった、
と感じることが多々私はありました。

だから、数字の意味をよく考えることが
必要だと思います。

何の意図があって、
「この数字」が選ばれて計算式に持ち出されてきているのか、
考えるべきです。
計算はもちろん合っているに決まっています。

ただ、体裁を整えた計算式が、
自分が大損をするだろう式だったら
その式を自分で否定しに行かないといけないです。

上記のように、
専門店の敷地面積を仮定の配置で広げて計算して
評価額を出されたりしたら、
家賃も倍以上になります。

逆に、
一つの数字だけでは見えないものもあって、
例えば「ラーメン1杯10円デー」で来店したお客様の、
リピート率がめちゃめちゃ悪かったとします。

もう、こんなんじゃ、10円企画やめようか、
と思いがちですが、結果として
その月の売上合計はやけに上がっています。

なぜでしょう?
どうやら、この忙しそうなワサワサ感がいいようです。

そのお店が忙しそうで行列ができていたりすると
「おいしいお店なんだろうな」と他の人々に認知されて、
他の人々が次の日700円でも来てくれるからのようです。

このワサワサ効果に気が付かないと、
10円企画に来店したお客様だけの、
リピート率だけを見て、
この企画をやめる、
決断をしてしまったりします。

10円企画に来店したお客様の
その後の来店を追うという、
細かい分析作業が、
あえて視点を狭くしてしまっていることが
あります。

ワサワサ感がありまして月の売上が上がりました」
という発表は、会議で響きませんが
商人の勘」というものは大事だと思います。

というものは、数字と対比されて
馬鹿にされがちですが、
は、行動と実践によって培われて
総合的に自分の意見として体感するものです。

数字は、自分のが偏りすぎていないかどうか、
それを緩和する気持ちで、
冷静に自分で使う道具としてみても
いいかと思います。
それから、
数字は見るときは1個だけでなくて
たくさんの種類のものを見て、
何が起きているのか想像するのが
大事だと思います。

ビットコインがあると、
為替手数料がなくて世界中でものが買えて
とても便利だと言われますが、
実際、現在のレートだと、商品を買うとき
円を為替手数料を払って外貨にして払った方が、
ビットコインで払うより
ずっとお得な計算です。
為替手数料=0という数字1個だけにとらわれて
メリットしか見えなくなってしまいます。

 

格安航空のLCCの予約をしたことがありますか?
何も追加オーダーしていないにもかかわらず、
決済される金額は最初の表示金額より高くて、
よく見ると座席選択料金、手荷物料金、
支払手数料などが上乗せされていますよね。

 

 

見せたい数字を見せることができます。
使いたい計算式を使っていたりします。

 

体裁が整っている数字計算式
相手の都合良さが入っていないか、

契約の際には、よくご覧になって。

 

 

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