例えば、
あなたがマーケティング担当で、
月間広告予算が1000万円あったとします。
どのように使いますか?
今日は、これを具体例にして、
皆様と、
どのような数字の「とらえ方」を
したらいいのかな、ということを、
考えてみたいと思っております。
自分で事業をしていない場合でも、
会社で営業やマーケ以外でも、
どんな部署にいても、
数字からは逃れられないですよね。
マーケティング部にいる場合、
自分の商品の顧客層に有効な
メディアシェアについての資料を
見たりすることがあると思います。
例)
メディアタイプ | シェア(%) |
---|
テレビ広告 | 25.3 |
ラジオ広告 | 15.8 |
新聞広告 | 10.2 |
雑誌広告 | 8.7 |
インターネット広告 | 20.5 |
ソーシャルメディア広告 | 12.5 |
ダイレクトメール | 3.0 |
ビルボード広告 | 4.0 |
合計 | 100.0 |
こういう資料を見た時に、
この%通りに1000万円をかけて
全部の媒体に割り振ると、
つまり上から順番に
テレビ広告に253万円、
ラジオに158万円というように
全部下まで、
最後のビルボード広告40万円まで
使うようにメディアミックスすると
数字に忠実で頭が良くて
抜かりないように
「見える」と思います。
それに引き換え、
「テレビにどーんと550万円、
残りインターネットに450万円で
割り振っとくか~」とすると
なんだか適当で頭が悪そうに「見える」時も
あると思います。
さて、実際の結果は?
全ての媒体に分散して少しずつ出すより、
2箇所だけに集中して割り振った方が、
認知度が上がるケースが多いのでは
ないでしょうか?
会議室で素敵なパワポを見ながら
代理店さんから教えて頂いた数字を
早口で聡明見えするプレゼンをされると、
なるほど~と思いがちで、
逆に、
「テレビ550、インターネット450で
いいんじゃないの?」
と軽くいう先輩の意見は、
「選択&集中」について
話がスキップされてしまっているので、
そしてまた
計算方法(※下記)もスキップされているので
適当に聞こえて、最悪、
ただのカン(勘)でおしゃべりする
昔風の人の主張に聞こえたりします。
にもかかわらず、こちらの方が
結果が良かったりします。
※計算方法 =================
全体のシェア合計
= テレビ広告のシェア + インターネット広告のシェア
= 25.3% + 20.5% = 45.8%
テレビ広告の割合 = 25.3 / 45.8
インターネット広告の割合 = 20.5 / 45.8
テレビ広告への分配額 = 1000万円 × (25.3 / 45.8)
インターネット広告への分配額 = 1000万円 × (20.5 / 45.8)
テレビ広告への分配額 ≈ 552万円
インターネット広告への分配額 ≈ 448万円
========================
ところが会社が変わって、
これが「毎月10億円の広告予算」だったら
全媒体に、シェア%どおりに割り振れば
効果が実感できるメディアミックスになる
可能性が高くなっていくと思います。
では今度、
そういう場面で予算を割り振りしていく時、
数字にこだわっているわりには、
テレビ広告を25.3%でなく25%で
さっさと計算して
なんの疑問も持たずに
端数を丸めていたりすると、
数字を最適化して使いたかったのか、
OR 考える参考として
数字を把握をしたかっただけなのか、
どっちだったんだろうと
気になってしまいます。
その微差は差になって表れるだろうから。
価格設定も500円と499円は
数字の1円以上の差がありますよね。
買いたい気分が、
1/500=0.2%分、上がるわけではなく、
400円台ということで一気に上がります。
計算式にすると、
500円台の心の指数(購買意欲)と
400円台の心の指数とは、別なので、
499円の場合には、
400円台の指数を掛けられるからです。
早口で堂々とプレゼンしている人の
「内容」をよく聞いてみて下さい。
いつも人の裏を見て、とか、
そんな意味では全くなくて。
借りてきてとってつけた、
プレゼンのためのプレゼンなのか、
大事なお金のことを話しているのか。
あなたにとっての、
頭のいい人とはどんな方でしょうか?
数字に強い人とはどんな人でしょうか?
はこちら