今日は、永遠のテーマ、
「不動産は買った方が得か、
借りた方が得か」
ということについて
私の感想をただ書いていこうと
思います。
数学的内容は出てきませんので、
皆様の高度なお勉強の
役には立てません。

今日は、その分、
いつもよりもう少し自分を開示して
私の幼稚な感情と体験談を交えて
ヒントになるようなことがあればと
書かせて頂こうと思います。

私は22歳まで親元に居て
自分で家賃も払ったことがなく
日本の不動産事情のことは全く知らず
最初の新卒就職先が
シンガポールだったので、
日本の不動産事情よりも先に、
シンガポールのことから
知るようになりました。

それで、
いろいろと衝撃を受けることが
多くありました。

なにより、
シンガポールの過半数が
チャイニーズ系(華僑)
その方々の不動産に対する執着
圧倒されることが多かったのです。

若い人でも
経済的にどんなセグメントでも
チャイニーズ系の場合は
不動産好きの傾向がありました。

CAの時にフライト準備をして
指定の会社のタクシーを呼ぶと、
同じエリアの他のCAが
先にピックアップされて
同乗することもありました。

そして、タクシーに乗り込むと、
先に乗っていた初対面の
シンガポール人CAが
「ここのコンドミニアムの家賃いくら?」
と第一声で聞いてくることが多くて、
日本人同士で、
「今日も
“How much is the rent here?”って
いきなり聞かれたよ。
“Hi,  I’m Alice” とか
普通、自己紹介を先にするよね~」
と話していました。

休日にご飯を食べていても、
華僑のお友達の会話の大半が
どこの土地を買ったや、
いくら儲かったの話が多く、
私もだんだんと不動産に興味が
湧くようになってきました。

でも私の興味は、単なる興味であり、
ふんわりしていて、あまっちょろく
チャイニーズの不動産投資家の
覚悟
そういった”興味”とは
レベル違いなのだと知ったのは、
不動産仲介業を始めてからです。

日本人の駐在員の方々の
素敵なお部屋探しをしている時には、
いろいろなタイプのオーナーさんに
お目にかかりました。

自分達は
HDBという公共団地に住みながら
投資用コンドミニアムは貸出している
チャイニーズ系シンガポール人に
たくさん会いました。

そういう生き方の選択をするのは、
資産を作るのには近道で
計算をすれば当たり前で
きっと正解なのでしょう。
だからそういう方が多いのでしょう。

でも実際にそういう方々に
お目にかかって、
その佇まいを感じながら私は、
「おいしいものを食べないで
ずっと我慢しているのすごい!」
というような感覚で見ていました。

何年も、あるいはもっと長い間、
そんな我慢ができるのだろうかと、
本当に不思議で、
親しいシンガポール人の友人数名に
しつこく質問したりしていましたが、
理屈と計算はわかっても、
感覚的に納得できませんでした。
公共団地の価格が投資によって
上がらないように、
公共団地は貸出し禁止とは言え、
きっと日本人だったら
自分が、コンドミニアムに
住むと思いました。

今頃は、
その時会ったオーナーさん達は
私の何倍も、あるいは何十倍も、
リッチになっていると思います。
そういう方々は、
価値の高いFreehold(永久所有権)の
物件を選んで買っていました。

私は99 lease hold(99年リース所有権)
の2bedroomという
超堅実型は選ばないだろう
27階の海の見えるお部屋を、
見た時に気に入って
買ってしまいました。

当時の私は、
今以上に自分だけが、
自分を含む全ての評価者で、
他の人がどう評価しようと
気にならないどころか、
他の評価の存在を
感じさえしませんでした。

そのお部屋はとても気に入って
毎朝起きて景色を見ているだけで
とても幸せでした。

ですが、3か月ごとにくる管理費が
来るのがとても怖くて、税金もあるし、
請求書が入っているポストを開けるのが
すごく嫌でした。

 

 

 

 

 

 

お金が貯まる前に
3か月がまた過ぎたか、と
1.時の流れの速さにびっくり
2.家を買った後も、
  まだまだお金はかかるという発見
この2点について実感を深めていました。

それにも関わらず日々の業務で
だんだん目が肥えてきて
低層階の緑の多い物件が
気になるようになり、そちらに
買換えを考えるようになりました。
とても悩んだのですが、
最終的に、相談した人に
「ゴムをぎりぎりまでパンパンに
張ったら、パチンと切れちゃう」

 

 

 

スポンサードリンク

 

 

 

 

スポンサードリンク

と言われたのが印象に残って、
確かにパンパンはやめようと
思いとどまりました。

不動産屋さんになって、
「日本人だからマネージャーになれた」と
シンガポール人に言われたくないので、
シンガポールの宅建試験
受けることにしました。
生まれ持った国籍だけが
役職の根拠なんて、
悔しいからです。

そして勉強を始めた時に、
テキストの一番最初の章に、
不動産購入のメリット
書かれていました。

資産価値の安定性
投資リターンなどが
箇条書きに書かれて
説明されていた最後に、
オーナーとしてのプライドを得る
という項目が書いてありました。

その文章を読んだときに、
これがメリットのすべて
ものすごく納得しました。
これこそ箇条書きの一番最初に
あるべき内容だと私は思いました。

それを手に入れたいか、
それはなくてもいいか、
ただその1点で、
買った方がいいか
買わない方がいいか、
決まると思いました。

今は会社も個人も、
身軽でキャッシュフローが潤沢
であることがいい、というか、
好まれる傾向で、

換金に時間がかかる資産
好まれなくなっている
トレンドのようですが、

家があるというプライドを
持ちたいと思うのも
普通の感情と思います。

日本で海外不動産投資について
興味を持つ方々が多く
質問されますが、
日本的な長期借入と賃貸料との
プラスマイナスで
イメージをされている方が
多いのですが、
海外は利息は高いし
私達は外国人ですので、
東南アジアの不動産投資は
一括で買って
追加の税金の制約がとれる
数年後以降に転売して
利益を得るものです。

一括というのは、
1回全額払いというよりは
本契約完了までに
手付金と残金で支払う中古物件と、

新築で開発業者あてに
通常2~3年、
長くても4年のうちに、
工事の完成度合いに合わせて
決められた%まで支払います。

ディべロパーによっては、
支払いが80%しか終わっていなくても、
物件が完成していれば鍵を渡すという
キャンペーン内容で販売をしていたり、
細かい設定は物件により違います。

海外不動産の物件は
仲介する業者による
詐欺も多いのですが、

自分が英語が理解ができて、
自分が、いざというときには
状況を説明すべき相手に説明できて
入金履歴や書面を見せて
立証をすることができる場合は、
例えば持逃げ予定の詐欺でも
お金は戻ってきやすいのが
不動産取引と思います。

最初から随分高めの
カモ値付けの設定であったりしても
為替とその国の経済成長によって、
それ以上に大きく価値が
伸びている時期が続いています。

それに、もともと
不動産についての詐欺やトラブルは
昔からの伝統的な手法であり、
どんな国でも多くの事例があり、
それに対しての罰則規定が
できあがっていることが多いので、
警察も動きやすく
他の金融資産をかかげて
設定したストーリーとは
違うところでもあると思います。


そして現在の2024年の日本でも、
都心の物件だけは
なんでこんな値段になるのか
不思議に思うくらい高くなっています。

こんな高いところに
どんな日本人が
どうやって住めているのかな
と、不思議に思いながら
お散歩しています。

間取りが大きくて緑があって
外国人専用のマンションの
外国人の方々は
会社が払っているのかなと
想像はつくのですが、
他の日本人の皆さまは
なんでそういうところに住めるのか
不思議に思ったりして見ていました。

事業を成功させた方々以外には
やはり代々
そこの土地を所有していた方々で、
ご自身も才能を開花させて
お仕事されている方々、

また、たまにあるパターンで、
例えばご主人が
ローンで物件を購入した後、
残念ながら事故にあわれてしまい、
相手に事故のほぼ全責任があり
保険がフルでおりて、
ローンも保険により返済義務がなくなって
その物件を売ったお金が元手となって
不動産投資をしていって
その高級物件にたどりついたなど。

こういうのも、物件を借りていたら
起こらなかったことです。
(事故のことは本当に悲劇ですが、)

あるいは仕事と節約をまじめに
頑張る場合は、本当に頑張る。
一緒にフランス旅行に行ったお友達は
とても有名な素敵な場所に
専門職(勤務)のご主人と住んでいます。
そして家のローンの月額返済額が
大変な高額だと教えてくれました。
ホテルは私のお部屋をシェアして、
ランチは毎回サンドイッチで、
夕ご飯は食べない旅行でした。
3日も夕ご飯なしでした。
これは作り話ではなく実話です。

自力で、ゴムをパンパンに張って
手に入れる為にここまでするのは
私は偉いな、すごいなと思いました。
でも私はおなかがすいて夜眠れなくて
それが思い出となった旅でした。

シンガポールのお友達が日本に来て
不動産を買いに来たりします。
そのお友達は、お昼に見学した
2軒を買うことに決めた後、
夕方は同じく
チャイニーズ系シンガポール人の
不動産投資家カップルと合流して
お食事をすることになりました。

やっぱり会ってからすぐに
家何軒もっている?と
初対面で付き添いの私も聞かれて
「自分が生まれた家以外ね」と
カウント条件を言われて
なんだかすごく失礼な感じで、
ムっとしてしまいました。

ジーンズと白トレーナーで
夫婦そろって、
ガタイがしっかりして
もりもりとしゃぶしゃぶを
食べている姿を見て、
なんだかな~と
私は意地悪く思ったのだけれど。

そんな風に思っている私は、
気取っているのか、
なんだかわからないけれど
私の生き方とは全然違うし
絶対にいろいろヤダと
思ったのであった。

とは言え、
こういう体力&財力のある人々に
むさぼられる日本が悲しかった。

 

 

 

 

 

 

その原因が、不動産愛欲が欠如し
自由気ままに生きている自分にこそ
あるのではないかと、
考えたりしたのであった。

原宿で友達が物件を決めている時に
これから夕ご飯で初対面をする
そのカップルに、
通りがかった行列のできている
流行りのポップコーンをお土産に
渡そうとしている自分が

 

 

 

 

 

 

 

とっても的外れで、
こういうことかと思った。

行列ができていようと
時間をかけて購入した
話題の珍しい一品だろうと
ポップコーンはポップコーンで
価値はそんなにないのだ。
行列は一過性の気分的なもので
すぐに消えてしまう。

不動産を見る人は物件の
安定した価値を追っているのだ。

なにもかも、
見る人から見れば、
私がちぐはぐなのかもしれない。
でも人に「ちゃんとした人」と
思われたいだけで、
大きなリスクは負えない。
買うか借りるかは、
どちらが自分の好みかという
当たり前の話に
なってしまいました。

そういうわけで
自分の好みの問題なので
人に決めてもらわない方が
いいと思います。



こちら




こちら





こちら

 

 

 

スポンサードリンク

By jumpinghorse

大卒後新卒でシンガポール航空のCAになったのがきっかけでその後12年間シンガポールに居住しました。現在は月の半分海外、半分東京に。Facebook⇒ https://www.facebook.com/shiomi.yuki   インスタ yuki.shiomi 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.