本日、2020/3/29は、
世界と日本のコロナ対策について
思うことを書こうと思います。
以前に10年以上、
シンガポールで暮らしていた私は、
どんな時も、
シンガポールが進める政策が
とてもわかりやすくて
理にかなっていて、
迅速で、効果的だな、と
常に感じていました。
それと比較して、
日本はなぜ、いつも
対策が一歩遅いのだろうか、
と感じることが多々ありました。
ですが、
今回のコロナの件を通して
他の国々の対応を見ていて、
「日本に住んでいてありがたいな」
と感じることが多くありました。
その理由を書いていこうと思います。
では、その前に、
日本と、
シンガポールとマレーシアなどの
コロナ感染の現状を見てみましょう。
【Covid-19現状 2020/03/29】
日本・シンガポール・マレーシア
◆ 日本の現状
3/29現在、
948名が陽性で入院が必要で、
そのうち60名が重症化(6.33%)
死亡者数49名、
致死率計算式=49名÷これまでの感染者合計1499名=3.27%
◆ シンガポールの現状
3/29 現在、
420名が陽性で入院中で、
そのうち19名が重症化(4.52%)
死亡者数2名、
致死率=2名÷これまでの感染者合計802名=0.25%
◆ マレーシアの現状
3/29現在、
1973名が陽性で入院中で、
そのうち73名が重症化(3.70%)
死亡者数27名、
致死率=27名÷これまでの感染者合計2320名=1.16%
重症化数と致死率を見よう
日本のメディアでは、
感染者数の増加が
毎日報道されています。
毎日感染していて累計されるので、
数字が増えるのは当然なのですが、
そして、もちろん
誰も感染しないことがいいのですが、
ですが、皆さんは、
感染者数の増加を止めるために、
電車も止まってお店もしまって
ロックダウンすることが
いいと思いますか?
それによって、
数知れない倒産、失業が訪れて、
騒げば騒ぐほど、
自分で自分の首を
どんどん閉めていると思います。
どんなに貯金がある会社でも
ロックダウンをした街で、
毎日売上ゼロで、
いつまで続くでしょうか?
エボラ出血熱は、
かかってしまったら半分の方が
亡くなってしまうという病気です。
感染を本当に恐れなくてはいけない
そういう病気だと思います。
さて、
コロナは、
2020/3/29現在の日本では、
致死率3.27%。
人口560万人のシンガポールで、
これまでの感染者802名、
現在、入院420名。
人口1億2650万人
(シンガポールの22.5倍)
の日本で、
これまでの感染者1499名、
現在、入院948名。
ですが、日本で入院待機中の方が
13名いるというのが、
受入病院の数が足りないという、
ことなのでしょうか。
イタリアは、
92,472名がこれまで感染、
10,023名が死亡
(死亡届が受理されてのカウントの為、
実際はこの数より多い模様)
で致死率10.84%です。↓
イタリアのような状況↑に
ならない為に、
感染を防ぐ為の重大局面!
ということで、
2020/3/29の日本の状況で
ロックダウンを考慮する
というのは、
犠牲にするものが
大きすぎるように思います。
シンガポールでは、
死亡者数が2名のままなので、
毎日増える感染者数で
致死率を出すと、
どんどん低くなり、
3/29現在は0.25%、
マレーシアでは1.16%です。
リスクを叫ぶと頭がよく見える?
コロナが世界的に大発生という
ドラマチックな展開で、
このような状況で、
やはりリスクを語って
渋い顔をしていた方が、
95%の人々にはウケると思います。
リスクを察知できる能力があり、
賢く映ります。
でも、
「リスクを排除することだけ」
が目的の施策や行動は、
とても簡単だと思いませんか?
それにもまして、
リスクを<<語る>>だけなら
本当に簡単だと思います。
リスクを語り、想像し、
皆で、
悲劇的なドラマに酔って
自分達がそのドラマの中に
組み込まれないようにしたいです。
今、感染が流行っているのは、
エボラ出血熱ではなくて、
Covid-19 です。
もし、自分が、
生きる世界を選べるなら、
下記の①と②の状況の、
どちらを選びますか?
私は①↓を選びます。
①コロナの感染者数の累計は
増加していくが、
重症化率は8%未満、
致死率4%未満。
恐怖心と不安は続くが
マスク・手洗い・うがいをして
自己防衛を続ける。
大イベントや夜遅くのクラブは
自粛は続いているが、
飲食店も含め
店舗は通常営業中。
国は、消費税も減らさないし、
一時的な現金配りもしないが、
コロナ感染者を受入する
病院の確保にお金と労力をかけて
入院患者のコントロールができている。
2月3月の損失を
カバーできるほどではないが
徐々に1月実績くらいに戻りつつある。
②コロナの1日あたり感染者数は
ロックダウンのおかげで1日20名弱。
2か月間の完全ロックダウンの後は、
さらに6か月間は、
店舗営業自粛か
営業時間短縮をして、
店舗の売上激減で、
この8か月間で
倒産会社・失業者だらけで
貧乏で毎日が不安で、
自殺したい気分。
行動制限に慎重な日本
2020年1月末から、
武漢渡航者を初めとした
外国からの入国を
素早く制限する国々が出始め、
日本は一歩遅かったりしました。
また、
そんな日本政府に対して
対応が遅いという批判も、
たくさんありました。
でも、もう一方の見方では、
日本は、
人の行動を制限することに
慎重であるということだと
思いました。
◆インドの外出禁止令
インドでは、
2020年3月25日から21日間の、
外出禁止令が出ています。
外出するとこのように、
警察官に棒で叩かれたり、
スクワットや腕立て伏せの罰を
与えられたりしてしまいます。
疲れるこのような屈辱的な
体制を取らされたりします。
では、2020/3/29現在、
インドでの感染者数が
どれくらい多いか見ますと、
これまで979名感染、
25名が死亡なので
致死率2.6%。
日本よりもすべての数字が
低いです。
でも、この写真だけを見ると
まるで13億人いるインドで
1千万人以上が感染しているような
騒乱に見えませんか。
◆マレーシアの行動制限令
2020/3/18~2020/4/14の期間、
マレーシアでは行動制限令が
出ています。
このMCO
(Movement Control Order
行動制限令)違反で、
ジョギングしていたり
サッカーしていたり、
お店の入店のことで警備員と
もめたりしてなど、
3/25 1日で110名も‼
「逮捕」
されたそうです。
マレーシアで
コロナでの致死率は、
1.16%である中で。。
◆シンガポール
シンガポールは、
マレーシアのようなMCOは
とっていません。
それは、現段階では
そうすることが
効果的な策ではないと
シンプルに考えていると
思います。
それよりも、
出入国を徹底的に抑えることが
感染元を把握するために重要で、
「(これだけ言っているのに)
今後、海外渡航する人には、
感染した時の補償がなかったり、
長期滞在ビザを持った外国人は
次回からビザ取得の優先順位が
下げられたりしますので、」
ということが
公表されています。
◆日本
日本の場合は、
効果の大小の他にも、
人の行動を制限することや
逮捕することに慎重で、
それは私達が長年積み上げてきた
大事なものであるのだと思います。
そこが日本人でありがたいと
思ったところです。
突然ですが、
100メートルの円形トラックを
想像してみてください。
80メートル地点にいるAさんは、
50メートル地点のBさんを見て、
「とろいな~」と感じると思います。
でも、そのBさんは、
実は2周目の50メートル地点にいて
つまり150メートルを走っていて、
Aさんより70メートル多く
走っているかもしれません。
よく、
「一周まわってすごい」
という表現がありますが、
私自身も過去を振り返り、
「周遅れだったんだな。」
と恥ずかしく思うことが
多々あります。
日本はお気軽なのでは?
という声を耳にしたら、
自分で数字を見てみませんか?
ドラマティックに
Covid-19の感染力に着目して、
各国の強硬策を紹介し、
日本の施策を遅くて手ぬるいと
ブログに書けば、
多くの賛同が得られるかと思います。
ですが、
そのようなネット意見が、
ロックダウンという
ドラマティック施策につながって
全員でドラマティックに
大貧困に陥らないか、
お気軽ではなく
とても危惧してます。
はこちら
はこちら
ご依頼やお問合せは
メールのinfo@shiomi.asiaか、
こちらのライン@で お気軽に。