小さい時に見た、当時の横浜中区は、
大人になってから見た、
海外の美しい街と匹敵するくらい
私の胸を行く度にいつも熱くした。

ベイブリッジができたり、
ちょっとアウトローでおしゃれな
新山下が人気になるより、
ずうっと前の話だ。

 

山手町外人墓地の前の通りを
夕陽に照らされて長い金髪と脚で、
前傾姿勢でロードバイクにのって
疾走するインターナショナルの女の子。








舶来品
と呼んでいた、
遠い外国から運ばれた、
美しい品物がそろった、
お店が立ち並ぶ元町通り





などなど、etcetc

ワクワクした気分で
元町を歩いていた時、
それまで見たこともない
形と大きさの動物を見た。











ブルートパーズのような洗練された 
うすい水色のセーターを着た、
藤竜也みたいなかっこいい人が








連れていたその美しい犬が、
アフガンハウンドという犬種だと
後で知った時、
どうしても名前が覚えたくて、
何度も「アフガンハウンド、
アフガンハウンド・・・」
と頭の中で繰り返した。

初めてアフガンハウンドを見た時、
こんなに素敵な生き物がいるのかと
感動して、目を丸くしていた。

自分は人間だけれど、
この一頭のアフガンハウンドより
価値があるなんて、
到底思えなかった。

小学生の私は、自分でも
何が「とりえ」なのかわからないし、
何も考えていないというか、
何を考えたらいいのかなどが
そもそもわからないというか、
ぼんやりとしていた。
当然、自信なんかあるわけなかった。

その日は、とても驚いて、
アフガンハウンドが颯爽と
私の2メートル横側をすれ違うまで
ずっと見ていた。
憧れと劣等感みたいなものを感じた。

その時に、隣りにいるお母さんに、
「あの犬と私がどっちが大事?」
と、もしも聞いたら、
「決まってるでしょう~。」
と笑って、私を撫でてくれただろう。

じゃあ、世の中にとっては?


人間だから、という
その1点の設定のみで、

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私の方が価値があるなんて、
そんな回答で慰められても
自分自身が納得できないし、
もやもやしたままだろう。

それから何十年もたち、
いろいろな経験を重ねて、
向上心があるから
人間なのかな。」
自尊心があるから
人間なのかな。」
と考えるようになった。

その後、
シンガポールゴールデンリトリバー
ストーム君と一緒に生活していた時、
初めて近所の海岸に行ったときに
波打ち際を何度も何度も50回以上、
お昼から行ったり来たり繰り返して、
夕方に泳げるようになったのを
見た。








全てが自主的な行動であったので、

向上心があるんじゃないか、と
思った。

白文鳥を飼っていた時には、
鳥かごのお掃除のときに
捕まえかけたら、
私が触れた羽を
毛づくろいしていた。
なんだかそこに自尊心を感じた。







動物が好きなので、
思い込みがあると思うので、
その分、大きく差し引いたとして、

じゃあ、どのくらいの動物まで
向上心や自尊心があるのだろう?

もしも、そういう心が全くなく、
本能のままに生きているだけであっても、
だからと言って、その生き物に、
苦痛だけは与えないように
自分は絶対したいし、
みんなもしてほしい。

でも、それを言語化して
声高に主張できないのは、
私がベジタリアンでもないし、
無理やり脂肪肝にさせられてできた、
フォアグラを食べたり、
明らかに矛盾しているところが
あるので、だ。

「ロジカルには説明できないけれど、
心情的には、そうしましょう」
なんて、通用しそうにない。。。

「そんな愚かな言い方ってないよな」
他の話題ではそう思うのだが、
この件に関しては、そう言いたい。

「人間の命は動物の命より
大事に決まっている」と、
その揺るがない一点の見方により、
それがエスカレートして、
動物が人間の犠牲になって
苦痛を味あわないように祈っている。


元町で初めてアフガンハウンドを見てから
何十年もたって、東京で住む町で、
スカーフをしてお散歩する令嬢を
時々見かけている。













私は、小学生の頃と同じような感情を
抱いている。

まだまだだな。
自己肯定感を持つのには。。。

自尊心向上心を与えられた
人間として努力はしていきたい。




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By jumpinghorse

大卒後新卒でシンガポール航空のCAになったのがきっかけでその後12年間シンガポールに居住しました。現在は月の半分海外、半分東京に。Facebook⇒ https://www.facebook.com/shiomi.yuki   インスタ yuki.shiomi 

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