皆さま、こんにちは。

今日は、
癌研有明病院のことについて
知りたい方がいるかもしれないな、
と思いまして、書きます。

病気を発見して、
不安でどうしようもないな、という方に、
少しでも有益な情報をお届けできたら、
と思いまして、
私にとって最も大事な、
妹との体験をとおして
書かせていただきます。

【癌という文字を怖がらないで大丈夫ですよ^^】

まず、という文字自体が多くの方にとって
怖いと思います。
ガンとカタカナで書いても怖いですよね。
がんとひらがなで書いても怖いですよね。
でも、だんだん慣れていきましょう。
想像よりも怖い場所ではないので
安心してくださいね^^

私の妹が
有明癌研病院でお世話になることになり、
私が最初に驚いたのは、入院手続きです。

入院手続きの書類を記入するのですが、
記入例の名前のところに、
とてもとても大きく黒文字で太く
癌研太郎
と書いてあるのです!
めまいがしました。。。

最初は、とかガンという言葉で
頭の中が不安と恐怖に占領されているのに
なんでさらに、入院書類の記入例
癌研太郎」なんだろう?
と本当に驚いて、
見るのが本当に嫌でした。
当時の私には、
この癌という文字を見るのが無理でした。
なんで、そこは普通に
山田太郎」でいいのでは?と
本当に思いました。
皆さまも、同じ気持ちになる方も
いらしゃるかと思います。

でも、だんだんと、
有明癌研の
この開けっ放しのスタンスが、
結果としては患者さんに
日常と変わらないような
平穏な気持ちを与えるのだな、と
感じるようになりました。

癌研は、病院の入口から
看板からして、
がん、の文字だらけで

それを見るだけで私は
最初は心が破裂しそうでした。
そういう患者さんやご家族も
きっと多いかもしれないですね。

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でも、
「こんなに癌に特化していて、
事例も研究も重ねたプロチームだ!
だから心強いんだ!」と
見方を変えてみてください。
そうすると、
急に「がん研」という文字が
「怖い」から、「頼もしい」に
変わってきませんか?^^
実際、とても頼もしいチームでした。

【がん研のキャラクターのかにこちゃん】

のことを、英語でcancerと言いますよね。
これは、カニという意味で、
癌細胞が、へばりついているカニのように
見えたのがきっかけだったらしいのです。

それで、がん研のキャラクターで
かにこちゃん」というのがいて、
かにこちゃんグッズ」がいろいろ販売されています。

それに「かにこちゃんぬいぐるみ」は
各部所の受付カウンターの横にも
とても普通に置かれていて、
最初は、私はこれにも本当に驚愕し、
cancerという言葉が怖い時に、
これをキャラクターにしているところで
怖いくらいシュールだと思いました。

「誰が買うのかな?」と謎に思いました。
でも、今なら、
癌を熟知したプロチーム
がん研のかにこちゃんなんだ!」
と、思えます。

皆さんも、最初は不安でいっぱいで
いろいろなものに
反応してしまったりするかもしれません。
でも、そこは、
「かにこちゃん」を
キャラクターにするくらい、

癌に特化している病院だから、
大丈夫大丈夫!

【外来治療室の様子】

患者さんのほとんどの方は
何らかの科学療法をされると思います。
2階に、その化学療法をする
外来治療室」があります。
薬を入れた点滴をするところです。

癌研有明病院の中は、
内装の全体的な色も、
薄いベージュの木目で明るい印象です。
特に外来治療室のところは2階の奥で、
落ち着くところでした。
科学治療で薬の入った点滴を
1時間半~2時間くらいかけて入れます。

このようにSofaがあって、

カーテンで隣と完全に仕切って下さるので
個室という感じで居心地はいいですよ^^

付き添いも可能で、
私は妹の点滴に一緒に
今まで20回くらい行きました。

そのカーテンで仕切られたスペースの中に、
付き添いの人にも丸椅子を置いて下さるので
そこに座って本を読んだり、
少し妹と小声で話したりするのが
毎週の私の楽しみになりました。
癌研の看護師の皆さんもスタッフの皆様も、
とても親切で、有難いです。
ブースに番号があって、
妹からラインで何番にいるよ、
とラインが来ると、
そこに行きました。

点滴の途中にそこで軽い昼食を食べたり
お水やお茶を飲むこともできますし、
お手洗いも途中で行きたくなったら
すぐ近くの大きな個室トイレがあるので
点滴をもったまま行くこともできます。
テレビも各ブースにありますので
見ながら点滴できます。

治療パターンは、
毎週例えば、
水曜日だったら水曜日のだいたい同じ時間に
(外来治療室が混むので朝8時台に受付して
その後、診察→13時くらいに科学療法点滴
→14時30分頃終わるパターンが多かった)
数回連週して、その後数週休んだり、
薬が身体にあってなければ変更したりで
続けていきます。

そうすると、
毎週顔を合わせる他の患者さんもいて
点滴前にロッカーに荷物を入れるのですが、
皆さま、明るい方が多くて

「どこの癌なんですか~?」
「ステージいくつなんですか~?」

という会話が普通に聞こえてきて、
ジムのロッカールームのように
感じることもありましたよ^^

ロッカーを開けている人は、
全員100%癌患者さんですから、
自分一人だけではないし、
だんだんと癌であることを
他人に開放して、
日常になじんでいっているのが
少し安心した場面でもありました。

【ウィッグは
おしゃれな

自分の好きなものを
選ぼう❣】

科学療法で髪の毛が抜けたりするので、
ウィッグは、かぶりますよね。

ウィッグ選びの時は、
まだ科学療法を始める前で、
当然、癌研に慣れる前の段階が、
多いと思います。

そうすると、
「髪の毛抜けるのかな」と
不安や悲しい気持ちで
そちらに頭がいっぱいで、
もうウィッグなんかなんでもいいや、
と投げやりに決めてしまったり、
目立たないかんじでとりあえず、
買ってしまったりすると思います。

でもこの際、気分を変えて、
自分の好みのものを
ファッション感覚重視で選んでみるのを
おすすめしたいなと思います。

私の妹は、最初、
短いレイヤーパーマっぽい標準型を
買おうかなという感じだったのですが、
もう一度よく考えてもらって、
丸みのあるボブで、
それを美容院の方と相談して
明るめのブラウンに染めていただきました。
もちろん頭に合わせて
カットもしていただきます。
こちらの女性の美容師さんは
ファッションセンスもいいし
病気による頭皮関連の知識もまじえて
自然にアドバイスを優しく下さり、
いつも静かな笑顔をたたえていて
患者の希望を引き出して下さり
安心できて感謝しております。

髪の毛は抜けちゃいますので、
(みんな療養中はそうですから
大丈夫、そしてその後ちゃんと
生えてきますよ)
このウィッグが気に入るか
気に入らないかで随分と
その時の生活が変わるんじゃないかと
思いました。
そういう気分で、選んでみて下さいね。
(購入したウィッグのお値段は
18万円くらいだったと思います。)

それ以外に、ウィッグが面倒な時の、
家用の帽子と、
外出用の帽子と2つ買いました。

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美容室は5階にあります。
科学療法のある日にウィッグを持っていって
点滴前に美容室にウィッグのシャンプー
お願いしておくと、
点滴が終わるころに出来上がっています。

ウィッグを買ったときに
ケアの仕方を教えてくれますので、
シャンプーの頻度は
美容師さんに聞いてみて下さいね。
妹の場合は、2週間に1回は必ず
出していました。

【ネイルカラーも
優れものがあり❣】

同じく5階の美容室内に
患者さんも使えるマニキュアも売っています。
私自身が使ってみたのですが、
ものすごい優れものでした。

◆マニキュアの匂いが全くない。
◆細かいゴールドのラメ入りを
購入したのですが
とても発色がきれいで上品に煌めきました。
◆1週間弱で根本や先端が浮いてきて
ペロンとはがせます。

地爪も傷まないし仕上がりも
発色もきれいで気に入りました。

【科学療法の進め方】

癌の科学療法にはいろいろな種類がそろって
先生が患者さんの症状に合わせて
薬を選んで、その後
症状が改善したか見ながら
同じものを続けたり、
違うものに変えたりします。

自分の身体の調子も伝えながら
お医者様と相談して
効くのを選んで行きましょう。
1個目が微妙でも他にも薬ありますから
トライしたりしてみてくださいね。

妹の場合は、オプジーボも含めて
3種類しました。

副作用については事前に、
「何日目にはこういう症状で
何日目には、こうで」と
平均的なものを教えてくれますので
だいたい事前にわかっていることなので
怖くないですよ。

妹の場合は、
1個の薬は急に視力が落ちて
視野が狭まったものがあって
0.5%未満の確率の症例らしく
もともと大学院の研究室で
論文作成の仕事を
結婚前にしていたので
自分で過去の論文をネットで見て、
トンネルビジョン」という珍しい症例だと
把握していました。

治療は数字が改善されたり
されなかったりということが
経過の中でみんなありますね。

でも合う薬は見つかりますよ。

【東京會舘のレストラン】

病院1階に、東京会館のレストランがあって
全メニューいただいたくらい
お世話になっていました。
(2019年1月8日に丸の内の新本館も
オープンしました)

ホテルの洋食の味で
*しっとりして綺麗なミックスサンド
*ホテルっぽいお味のカレー
*うな重!
*一押し ハンバーグ
*注文している人が多い正しい系ラーメン
*朝は御粥セット
など、どれもおすすめです。

いつもにこやかな
Gentleman的なサービスも有難く、
診察や検査の間に時間が空いた時は
こちらに寄っていました。

【癌治療についての
お勉強コーナーなど】

1階ロビーの東京會舘の隣に、
借りて読める本のコーナーがあったり、
参考になるパンフがおいてあります。
他には、とても頻繁に、
たとえば、
「緩和ケアについての質問会」のように
テーマ別にセミナーが始まります。

これが、他の階の個室で何時から始まる、
というかんじだと参加のタイミングも
逃しがちなんですが、
ロビーで
さあ、始めま~す」というかんじで
始まっているので、ふら~っと気軽に
立ち止まって聞けるし質問も気軽にできます。
とてもいい制度ですよね。
何か始まったら是非、近くに行って
聞いてみてください。

その他に、貼り紙
「入院中にする足の運動」など
説明が絵で書かれていて
大事なことが無理なく頭に入ってきますので
薬をもらうのを待つスペースなどで
目を上に上げてみてくださいね。

【ボランティアの音楽奏者さんにお願い】

ボランティアさんがロビーでピアノ演奏を
したりします。
大音量でクラシックの曲名は
忘れてしまいましたが、
たぶん、「モルダウ」だったかな、
なにしろ大音量で、
暗いド短調の曲演奏を個人発表会のように
されていました。
ピアノの周りに見に来ている方は、
患者さんの中でも元気な方々だと思います。
でもピアノから離れて座っていながら、
治療後の痛みに耐えている人もたくさんいるし
病気の状態を聞いて
心が落ち込んでいる方もいます。

コンサートであれば、
感動的な抑揚のある曲演奏ですが、
ピアノの音が大きくなればなるほど、
痛みに響くような
大音量抑揚演奏
悲しいド短調の選曲は
つらいなと思う心境の方が多いと思うので
こういう時は、
その方々の方(元気でない方)を
優先してください。

先月のクリスマス演奏が始まる前は、
演奏開始前に、
準備に急いでいる奏者さんが
大きな弦楽器を押しながら
ロビーをダッシュするので、
近くにいるおじいちゃま患者さん、
よろけていましたよ。

あなたの演奏は、あなたにとって
本当にがん研にいる患者さんを
和らげるものなのですか?
弦楽器を病院内で押して
ロビーをダッシュしている目には、
たったひとりの患者さんも見えないのかな。

ボランティアさんが、
患者さんに道を譲らせる」って
どういうこと?

違うと思います。

「演奏よかったよ」
という1名の声の向こうに、
ステントを入れたばかりで
痛みに肩をあげて呼吸している
ロビーのソファで会計もできず
落ち着くのを待っている患者さんや
よろけるおじいちゃま達が
99名くらいいると思います。

ボランティアさんについては、
申し出があったら病院が受け入れて
スケジュールを入れているよう?です。

この病院にいるマジョリティが
どんな局面にいらっしゃるのか考えての、
演奏の組み立てをお願いいたします。

【緩和ケアについて】

がん研は、
痛みを緩めるということにも
思いっきり向き合って
やってくださっています。
妹から聞いたのですが、
緩和ケアのポリシーが、
”私たちのモットーは
患者さんにほんの少しの痛みも
与えないことです。
そしてそれを実現しています!”
なんだよ。
かっこいいよね~」
と言っていました。
「ほんとにかっこよすぎるよね~」
と、二人で話していました^^

明日は妹の葬儀です。

このブログを読んだ方は、
結局死んじゃったのか、
とがっかりしたり、
恐怖を感じないでくださいね。

妹の場合は、
40代のスキルス性胃がんで
見つかったときステージ4でしたし
進行が速かったですが、
13か月と言われていたところ、
+8か月も長く、
そして、生きた長さ以上に
幸せな日常生活を送れたことを
ご報告したいと思います。

痛みを多くは感じずに、
普通に最愛の旦那さんのご飯を
亡くなる2日前まで作っていました。

痛みを感じたのは、最後の2日間で
頂いたモルヒネ系のお薬が
1時間半できれてしまうので、
その夜、薬がなくなるのを恐れて、
妹が旦那さんに頼んで
病院に電話してもらいました。

妹の旦那さんも医者なので
がん研の当直の先生に話して、
追加のお薬を出してもらいました。

タクシーで癌研の救急入口に行くと
守衛さんがすぐに、
名前を聞いて中に通してくださり、
看護師さんが薬を持ってきてくださり、
とてもありがたかったです。

このようなことは、
また1から説明しなおしたり
上手く伝わっていなかったりが
多々起こりがちなのに、
そんなことはなくて、

とてもSpeedyで
2分程で薬をうけとって家に帰ることが
できました。
(結局その薬は使うことがなく、
その夜に病気から解放されました。)

がん研有明病院の陳先生、
看護師の皆様、職員の皆様
病院内の東京會舘レストランの皆様、
美容室の美容師さん、
守衛さん、皆さまに
心より感謝申し上げます。
本当に素晴らしいサポートを頂きまして、

ありがとうございました。

癌のことが心配で、
もしもこのページにたどりついた方が
いらっしゃいましたら、
お伝えしたいと思いますことは、
最初は当然とても怖かったり
不安だったりですが、
表現が適切でない場合は
ご容赦いただきたいのですが、
案ずるより産むが易し
という場面が多かったということです。

そして
そういう気持ちでいてくださることが
役に立つかなと
私は思った次第です。

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By jumpinghorse

大卒後新卒でシンガポール航空のCAになったのがきっかけでその後12年間シンガポールに居住しました。現在は月の半分海外、半分東京に。Facebook⇒ https://www.facebook.com/shiomi.yuki   インスタ yuki.shiomi 

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