ANAの機内で読んだeブックで、
寓話をまとめた本があり、
タイトルと著者のお名前を忘れてしまって
残念なのですが(※)、
為になるいくつかの寓話と
その解説がありました。
(※)たぶん、戸田智弘さんの「座右の寓話」
だったと思います。

「壺の中に大きな岩を一杯に入れても、
その後に、小石も砂も水も入るけれど、
大きな岩は、最初にしか入らない。









だから大きな岩(大事な物)を、
最初に埋めるべきなんだ。」
という有名なお話や、

象の話が書いてありました。











6人の盲人が、象に触ります。

鼻を触った者は「ヘビのようだ」
耳を触った者は「うちわのようだ」
足を触った者は「木の幹のようだ」
胴体を触った者は「壁のようだ」
尾を触った者は「ロープのようだ」
牙を触った者は「ヤリのようだ」

と話し、象がどのようなものだったかを
言い争うという話でした。

「まさに、あるあるだよな~」
と、感じて、
この話は、私の頭に長く残っていました。

 

それから数日してTVのクイズ番組で、
「インド象の体の表面積を、
前足の太さと身長から計算することができる」
のを知りました。

計算式)
インド象の体表面積= 8.245 6.807x身長 + 7.073 ×前足の太さ













ということで、この式が
インド象の体の表面積を求める式だと、
東大生が当てていました。
かっこいい~。

「象は、うちわみたいなんだ」
と思い込んで喧嘩する人もいれば、

「象は、ロープみたいなんですよ、実は」
と新鮮な切り口で、大声で語って、
商売する人もいれば、







「象にはインド象もアフリカ象もいて、

インド象の場合の、体表面積なら、これ」と、
その計算式を作ったりする人や、
それを知っている人もいるということで、
世の中がまわっている。

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今日は、実学(偏重)主義について
書きたいと思います。

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最近「実学重視」が加速してきて、

学校教育でも、
社会に出て役立つ勉強」を重視して
いく傾向のようです。

例えば、小説を読む授業を減らして、
実用文(商品解説書)などを読む授業
増えたりするのでしょうか。

実際に直近(の生活)で役立つことだけが
必要ということで、
他を切っていくのでしょうか。


実学の偏重になると、

象の鼻先に、指が届きそうになったことを
「実体験」だと勘違いしていて
体験を味わってもいないのに、
それが真実だと
実体験は、他もだいたいこんなものだと
決めつけたりしがちでも、
その偏狭さに気づかなかったり

全部が見えている人が、先に進んで、
象の体表面積を計算する式さえも
作っていたりしても、その人に対して
「そんなの、実生活に必要ないじゃん、
勉強ばっかりしていてバカみたい」
と一蹴してしまったりします。

本来の実学主義というのは、
象を実際触ってみて実体験をもとに
「私の時はうちわみたいだった。
あなたの時はどんなかんじだった?」
「それが、ヘビみたいだったんだよ」
と話をしながら、
体感と想像力を持って
人や本との対話で全体像を作っていったり
することだと思います。

「実際に目の前に起こっていること以外は
存在しないということで、
切り捨て、終了~」という価値観は、
本来の実学主義や合理主義ではないと
思っています。


私は、実学偏重によって
社会や個人が経済的に豊か
なるとは思いません。

もちろん、
例えばゆたぼんのようなレアケースはあって、

 

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学校に行って勉強しなくても、
毎日多くの大人達と話したり、
普通の学生ではしないような体験をしたり、
Youtuberとしてあんなに、はきはきと
活舌よく堂々と自分の考えの話ができて、
実体験の素晴らしさを表現していて、
あの年齢で報酬もたくさん稼いで
ゆたぼん自身はすごいなと思います。
このようないい結果になる場合も
あるとは思いますが。


本来の実学主義なのか、
見えないものを切り捨てる実学偏重なのか、
ちょっとしたとらえ方の違いで、
これからの日本の教育が大きく変わってしまうかもしれないので、
今日は、

実体験の素晴らしさ
VS
実体験を疑ってみる視点

や、

実学主義の楽しさ
VS
実学以外を切り捨てる価値観への違和感

について書かせていただきました。


こちら

 



こちら


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By jumpinghorse

大卒後新卒でシンガポール航空のCAになったのがきっかけでその後12年間シンガポールに居住しました。現在は月の半分海外、半分東京に。Facebook⇒ https://www.facebook.com/shiomi.yuki   インスタ yuki.shiomi 

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