最近、都内のお寿司屋さんでは、
カウンターに
外国のお客様が座っている光景が
珍しくなくなった。
ほとんどが外国人の場合もある。
日本に慣れていて、
友人を連れてきたり、
仕事の接待で店を選んでいたりする、
いわゆる
「分かっている側」風の外国人客も多い。
そんな場面で、
何度も耳にした言葉がある。
「ワタシ、ヒカリモノガ、チョットダメです」

「何か苦手な食材はありますか?」
という質問に対して、
私は六本木のお寿司屋さんで2回、
渋谷のお寿司屋さんで、1回、
まったく同じこの答えを 聞いたのです。
これは流行りのフレーズなんですか?
その言葉を口にする人ほど、
この店の空気にも、日本の寿司にも、
十分に慣れているように見える。
お店に初めて連れて来られた側ではなく
相手をお店に連れて来た側の方が、
このフレーズを言っていた。
でも、
どれくらいわかっていて
そのフレーズを言っているのだろう。
もしそれが、
魚が光っているのが気持ち悪いとか、
酢の酸味が苦手だとか、
過去に体調を崩した経験があるとか、
そういう理由なら、
何も引っかからなかったと思う。
ただ実際には、
そういう説明はほとんど聞かれない。
光りものが、
なぜ扱いの難しい魚なのか。
なぜ昔は敬遠され、
同時に、職人の腕が
試される存在だったのか。
そういう背景を
知っているようにも見えないまま、
「分かっている人っぽい選択」として、
その言葉が使われているように感じてしまう。
理由を知らないまま、
理解している側の立ち位置に立とうとして、
このフレーズが発せられているよう。
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考えてみれば、
こういう振舞いは、
私たち自身も日常でよくやっている。
聞きかじった知識や、
誰かの正しそうな言葉を借りて、
自分で確かめないまま、
「分かっている」
という顔をしてしまうこと。
「ワタシ、ヒカリモノガ、
チョットダメです」は、
その思考停止的・知ったかぶりを、
目の前で分かりやすく 見せてくれた。
それは成功法の踏襲とは違う。
今の世の中には、
「ワタシ、ヒカリモノガ、チョットダメです」
によく似た言葉が、あふれている。
知っているようで、
実はよく分かっていない言葉。
自分の判断のようでいて、
どこかから借りてきた言葉。
正しいと世の中が認めたらしい言葉を、
そのまま口にしているだけの言葉。
それは本当に正しいのだろうか。
今も通用するのだろうか。
そしてそれは、
本当にあなた自身の意見なのだろうか。
――あなたは、本当に、
ヒカリモノガ キライですか。ーー

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https://bit.ly/3YZLEDK
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