(2015年3月18日公開記事)
皆さま こんにちは。
東南アジアコンサルタントの塩見有輝です。
『シンガポールの不動産マーケット史上、
住居部門で一番大きな損失となった売却例』
というニュースが、本日3月18日に出ました。
損をしてしまったとニュースに出てしまったのは、
不動産経営・管理のダイショウ(東京都港区)の多田勝美社長。
所有していたのは、
シンガポールの市街地オーチャードに隣接する
タングリンエリアにある、
セントレジス レジデンスという物件です。
173棟あるこのレジデンスの、
ペントハウス部分を所有していました。
ペントハウスのサイズは、
6,017スクエアフィート(559m²)。
2007年に28ミリオンシンガポールドル
(≒24億6400万円)で購入。
それを先月2015年2月に、
12.2ミリオンシンガポールドル
(≒約10億7360万円)で売却。
つまり、
損失が、28M-12.2M
=15.8ミリオンシンガポールドル
(≒13億9040万円)。
住居部門1ユニットでの損失額としては、
もっとも大きな損失額で
記録となったとのことです。
このユニットは、
トップ2フロアのメゾネット形式で、
上の階はプライベートプールになっているとのこと。
そこから木の生い茂る大使館エリアである
ナッシムエリアが見渡せるそうです。
物件を購入したのは、
ユンナムヘアケアという、
ハーブのシャンプーなどの
ヘアケア製品でお馴染みの、
シンガポールの会社のAndy Chuaさん。
この方は2014年に
アメリカの投資家
ウォーレン・バフェットさんと
個人的にランチをすることに、
なんと
2.2ミリオンシンガポールドル
(≒1億9千万円)を払うという
スタンドプレーをしたりして、
紙面をにぎわせたりする方です。
この売買契約は、
東京で約2週間で完了されたとのこと。
通常は、
8週間~12週間かかるところですが、
たぶん現金で100%支払いが済んだことや、
買い手か売り手のどちらかが、
契約完了を急いでいたなどの理由で
2週間で手続きが完了したとのこと。
フォーブス誌によると、多田社長は、
個人資産が、17億USドルあって!!
日本人では17位だそうで、
このセントレジスのペントハウスも
空室のままでキープしていたそうなので、
ご本人の感覚としては、
「ちょっと今回は残念かな」という程度の
蚊に刺された感じくらいのことなのかも?
しれないですね。
いろいろ所有されて、
大儲かりする件もたくさんあって
これは損した件の一例なのかと思います。
カッコいい~。
多田社長が率いるダイショウグループは、
2013年12月に、
シンガポールのウェスティンホテルを
468ミリオンシンガポールドル、
つまり
約412億円(当時の為替レートで計算すると390億)
で購入しています。
今回は損失額が大きいとはいえ、
キャッシュで10億円以上入ったこと、
それから、シンガポールの不動産市場が
2015年はもう少し
下がるかもしれないことを考えての
ことと思います。
はこちら
はこちら
セントレジス レジデンスの中の様子
(記事とは別のスタンダードなユニット)