マレーシアに行くときに、
レインボーカラーのSwatchをしていくと
懲役3年になる可能性もあるそうです。
都市伝説かな?と思ってしまったのですが、
そうではなく、2023年8月10日に
CNNが報じました。
マレーシアでは同性愛が禁止で、
その為このRainbow Swatchが、
「モラルに反するLGBTQ関連商品」と
政府に認定され、官報文書に、
「この時計や、アクセサリーを
輸入、販売したり、
身に付けたりした人は、
懲役のみならず
それにプラスで2万リンギット
(2023/10/7のレートで63万円)の罰金」
と書かれました。
形式的にではなく、
どれくらい実際に厳しいかと言うと、
マレーシア当局は2023年5月に
全国のSwatchショップに捜査に入り
172本の時計を押収しました。
Swatchは7月に、これに対して
ブランドイメージの棄損も含めて
マレーシア政府を訴えています。
レインボー色だったからだけではなく、
時計の文字盤にLGBTQと書いてあるから
違反なのだ、との政府のコメントですが、
マレーシアに行くときには、
問題になりそうなレインボー色の
派手なドレスなどは
持っていかないようにしようと思います。
隣りの国のシンガポールも、
以前はいろいろと厳しい国で
生殖活動に直結しない不自然な性行為
(例:口淫、同性愛などなど)
は禁止という377A法というのが
ありましたが、
それによって、実際に罰を受けたりした人は
いなかった形式的な法律になっていたため、
2022年11月29日に、正式に廃止されました。
とは言え、同性婚を認めている訳ではない為、
国を作った初代の故リー・クアンユー元首相の
お孫さん(Li Huanwu、下の写真左)は、
南アメリカに行って、2019年5月に同性婚をして
インスタグラムで発表して、
多くのシンガポール人が祝福していました。
リー・クアンユー元首相は、
いろいろなルール作りを細かく具体的にして
国を作り上げてきた方ですが、
生前に、インタビュアーがやや皮肉気味に、
このお孫さんが同性愛者であることを
どう思っていますか?と聞いたことがあります。
リー首相は、ダメとも応援するとも言わず、
“That’s life”
(人生には予想外の困難なことが起こる、
といったニュアンス)
とだけ無表情で言っていました。
LGBT法案が日本で通って、
いろいろな批判があります。
LGBT側の権利が今後、
何かと守られて行って
女性の権利が守られていないのでは、と
不安になったりもします。
具体案が実際ないので、
LGBTにとっても意味がないとか、
何が守られるのかわからないと
いう意見もあります。
ただ、
マレーシアのSwatchニュースを見て
自分がLGBTQでなくても
LGBT法案に以前よりもポジティブに
感じるようになりました。
具体案は、ないままにしておくか、
時代の状況に沿って、
ここからは日本のペースで、
慎重にいって頂きたいと思います。
マレーシアでも、実際は、
一般人が普通に暮らしている分には、
同性愛でも逮捕されたりしません。
ですが、政治家になったりして、
政治で足を引っ張りたかったら、
この法律を持ち出して足を引っ張ることは
できるし、実際そうでした。
現在のアンワル首相は、
マハティール元首相との対立で、
お金やその他の不正の面では
たたいても何も出てこなかったので、
この法律を持ち出されて、
政局がアンワルさんに傾く度、
2回も懲役刑になって、
25年間を懲役と裁判の日々で
過ごしました。
(⇒長期の人との対立から学ぶこと)
LGBT法案など
LGBTQだけが優遇されるという方向に
傾いたらよくないですが、
人権を守る法律ができていくことで
そうではない人にとっても、
何か目を付けられる立場になった人が、
政治的に不当に難癖をつけられたりする
可能性が少し減ったりすることもあるので
そういう意味では、いいと思っています。
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