ベージュ色には思い出があります。
ずっと以前に
シンガポールに住み始めてすぐ、
Raffles Cityのそごうデパートで
シンガポール人のお友達と
洋服を買いに行きました。
ベージュや薄い色の
服を見せながら、
「この服、どうかな?」
「全然、良くない。」
「これは?」
「全然、ダメ。」
このような会話を繰り返した後、
“How come, so DULL?”
“Why Japanese poeple always
wear so DULL?”
と聞かれました。
私はDULLという単語を
初めて聞いて意味が分からず
その意味を尋ねると、
“Pale, Boring…“
(ぼやけた、退屈な。。)
と返ってきました。
「ぼんやりした」「退屈な」
という意味の“DULL”(ダル)…
そのお友達は、
純粋な疑問を質問しただけで、
悪い意味は本当に全くもちろん
あるわけは、ないです。
ただ、当時、
海外暮らしを始めたばかりの
私の心情により
その単語がまるで
自分を形容しているようで
やや悲しい気持ちになって
覚えた単語です笑
当時はまだ英語が上手くなくて
お友達と話しても、
YesやThank youを連発して
あとは自信なく笑っていました。
そんな自分のことを
ベージュ色のように感じました。
日本の空気の中では
大人っぽいベージュが、
確かに熱帯雨林の赤道直下では
くすんで見えるように感じました。
シンガポールでは男性も
当時も今も濃い色のシャツを
着る方も多いです。
2020年のCovid19関連会見で
リー・シェンロン首相は
常にピンクのシャツを
着ていました。
この出来事を思い出し、
「日本人は優しい調和色が好きで
海外の人(←大雑把な区分けですが)
は、鮮やかなファッションが好き。」
というような短絡的な流れで、
この投稿記事を書こうと
思っていました。
そして、
その裏付けになるような
データはないか、
探したりしていました。
できれば、例えば、
「世界(海外)では
派手なネオンカラーが流行中、
にもかかわらず
日本においては、
地味な色が流行っている」
↑そんな事実があったら、
つじつまが合うと思っていました。
ですが、
望んでいる結果を示す、
明確なデータも見当たりません。
それは、
この投稿をしている
2020年までには、
例えばZara系やH&Mなどが
全世界に数千店舗出店し、
全世界の大多数の女性が
同じような服を着るように
なったのも理由なのでは?
と思いました。
(2019年世界中で大ヒット↑Zaraの水玉ワンピ)
ショッピングモールの中にいると
フィリピンにいるのか、
マレーシアにいるのか、
シンガポールにいるのか、
インドネシアにいるのか、
忘れてしまうほど、
出店しているブランドが
共通しています。
各国の税引後の
手取り平均月収は
例えば2019年データで
シンガポール 3,442ドル
日本 2,642ドル
マレーシア 840ドル
フィリピン 310ドル
インドネシア 304ドル
と、
こんなにも違うのですが、
全世界で同じ価格の服が、
売れているのが、以前には
想像がつきませんでした。
シンガポールの10分の1以下の
平均月収のインドネシアでも、
若いジャカルタシティ女子は
H&Mでの買い物が大好きですし
iPhoneも持っています。
そしてコロナの影響もあり、
Zaraが2020~2021年にかけて、
1200店舗を閉店することに
なりましたが、
さらに
オンライン販売を伸ばして
世界のファッションの
ボーダーレス化を
進めていきそうですね。
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