AB型の、みきよ(通称ミッキー)が、
その日も外で口論して帰ってきた。

シンガポールで働き始めて
3人でコンドミニアムを
シェアして住んでいた時の話だ。

 

 

 

 

 


ミッキーは本当に口論好きで、
インド系のタクシードライバーと
乗り合わせた時は毎回
口喧嘩して帰ってきては、
そのいきさつを話す。

 

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またか、と思ったら、その日は、
チャイニーズ系が相手だった。

どんな状況で喧嘩になったかわからないが
何十年たった今も覚えているのは

ミッキーが、

それでね、そのチャイニーズが
"Next time,
your son will work for my son!”

って言ったんだよ」 という言葉だ。








”そのうちに、あなたの息子が

私の息子の為に働くようになるからね!”
そんなニュアンスだと思う。

なにしろミッキーは、
いつも自分がルールみたいに振舞って、
一緒に住むコンドミニアムのお部屋は
男子絶対禁制という
厳しいミッキールールのもとで、

おかげで私達は、
リビングで男友達とお茶を飲むのも
絶対ダメだったのに、

ミッキーは自分に彼氏ができた途端に、
そのルールはまるで無かったかのように
振舞いだし、彼氏にお茶を出していた。
そのすぐ後には、
正式にルール撤回を明確に宣言し、
その彼氏は、しょっちゅう家にいた。

そんなミッキーのことだから、
いつものように自分ルールで、
何か言い争って、相当すごいことを
いろいろ言っただろうことは、
推測できた。

それにしても、いつもの喧嘩相手の
インド人のいい訳とは違う、

チャイニーズの

次代に持ち越しても勝ってやるからな
という意味合いの
世代越えの勝負持ち越しのセリフを聞いて、










そんな発想もつかない私は驚いたし、
正直
「そんなこと起こるわけないじゃんね」
そう私は言って、ミッキーに同調した。

これ以外にも暮らしの中で、
チャイニーズの強烈な民族や家族の結束
感じることは多々あった。

 

 

 

 

ところで、民族とはなんだろう。

シンガポールで、
その人口の約7割を占めるチャイニーズは、
台湾系でアメリカ国籍の
当時のテニスプレイヤー
マイケル・チャン
情熱的に応援していた。











連日メディアでもスポーツバーでも
人々はマイケル応援に湧いているので、
私はてっきりこの選手は、
シンガポール人だと思っていた。

だが、マイケル・チャンは
チャイニーズ系というだけで、
シンガポールとは全然関係ないし、

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アメリカ生まれアメリカ育ちで
レロレロのかっこいい英語を話すし、
台湾移民のご両親はシンガポール人とは
違う国の、育ちに接点がない人々だけれど、

その感情はどうして出てくるのか
私には不思議だった。

チャイニーズの友達に
聞いたこともあったけれど、
私が不思議に感じる意味が
逆に友達には、わからないようだった。 

シンガポールのチャイニーズも
大もとは、
中国の福建省の血筋の
Hokkien(ホッケン)
広東省の
Cantonese(カンタニーズ)
その中でも特異な
客家Hakka(ハッカ)
など、どこ所属かが、
おしゃべりのきっかけにもなるし、
それが同じの場合は
さらに同族意識をもちやすい。

台湾がHokkien系で
シンガポールの多数派と同じで
仲間意識があるから、マイケルを
まるで自分たちの家族のように
感じているのか??
よく分からなかった。

なぜなら

日本人の私は日系のフジモリ大統領
当時はほぼ無関心だったし。













(※Wikipedea写真)
「金持ち父さん貧乏父さん」の著書の
日系4世のロバートキヨサキさんには









アメリカの人のイメージがあって
仲間意識は感じにくいし。

そんな感覚が
悪かったのかわからないけれど、

ミッキーに吐かれた呪いの言葉は

現実味を帯びてきている

かと言って、チャイニーズを常に
嫌厭しているわけではない。

ヨーロッパで初めての空港で不安な時、
近くにチャイニーズ系がいると安心して
"このゲイトであっているよね?” 
とついつい聞いたりする。










素敵なヨーロッパのスノビッシュなお店で、
骨格が8頭身で彫りの深い人々に混じって、










4頭身くらいで裕福さを表すように太って
目立つ色のブランド服で全身固めて
今日も買い物したショッピングバックを
たくさん下げて、大股で堂々と歩く
チャイニーズを見ると、












とても頼もしくて、
エネルギーを感じたりする。

民族意識とはなんだろう。

全然違うグループの中で、
本能的に共通点を感じた場合に
発生する共感意識?

教育で影響されることもあれど

本能的に感じてしまうものならば

それを理解して

自分や国に利益になる方向で、

使ったり使わなかったり

していきたいと思う。

 

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By jumpinghorse

大卒後新卒でシンガポール航空のCAになったのがきっかけでその後12年間シンガポールに居住しました。現在は月の半分海外、半分東京に。Facebook⇒ https://www.facebook.com/shiomi.yuki   インスタ yuki.shiomi 

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