日本が貧乏になっていかないように
観光に、あとほんのちょっとだけ、
とは言え、本気(国家主導)で
力を入れたら稼げるんじゃないかしら、
という当たり前の話を、
数字を見ながら、
そして、
「観光と金融の国にする」と決めて
進んできたシンガポールの例を
あげながらお話しようと思います。
下記は、2021年の
各国観光収入ランキングです。
（※データはAtlasBig.comさんの
ものをおかりいたしました。）
| ランク | 国名 | 観光収入(単位:米ドル) | GDPに対しての％ |
| 1 | アメリカ | 210,747,000,000 | 1.1 |
| 2 | スペイン | 67,964,000,000 | 5.2 |
| 3 | フランス | 60,681,000,000 | 2.3 |
| 4 | タイ | 57,477,000,000 | 12.6 |
| 5 | イギリス | 51,211,000,000 | 2 |
| 6 | イタリア | 44,233,000,000 | 2.3 |
| 7 | オーストラリア | 41,732,000,000 | 3.2 |
| 8 | ドイツ | 39,823,000,000 | 1.1 |
| 9 | 日本 | 34,054,000,000 | 0.7 |
| 10 | 中国 | 32,617,000,000 | 0.27 |
| 11 | インド | 27,365,000,000 | 1.1 |
| 12 | トルコ | 22,478,000,000 | 2.6 |
| 13 | メキシコ | 21,333,000,000 | 1.9 |
| 14 | アラブ首長国連邦 | 21,048,000,000 | 5.5 |
| 15 | オーストリア | 20,400,000,000 | 4.9 |
| 16 | カナダ | 20,328,000,000 | 1.2 |
| 17 | シンガポール | 19,707,000,000 | 6.1 |
| 18 | マレーシア | 18,323,000,000 | 5.8 |
| 19 | ポルトガル | 17,119,000,000 | 7.9 |
| 20 | スイス | 17,003,000,000 | 2.5 |
| 21 | ギリシャ | 16,528,000,000 | 8.3 |
| 22 | オランダ | 15,867,000,000 | 1.9 |
| 23 | スウェーデン | 14,142,000,000 | 2.6 |
| 24 | 韓国 | 13,427,000,000 | 0.88 |
| 25 | ポーランド | 12,772,000,000 | 2.4 |
| 26 | インドネシア | 12,520,000,000 | 1.2 |
| 27 | ベルギー | 12,197,000,000 | 2.5 |
| 28 | サウジアラビア | 12,056,000,000 | 1.8 |
| 29 | クロアチア | 10,924,000,000 | 19.9 |
| 30 | ニュージーランド | 10,285,000,000 | 5 |
| 31 | ロシア | 8,945,000,000 | 0.57 |
| 32 | ベトナム | 8,861,000,000 | 4 |
| 33 | 南アフリカ | 8,818,000,000 | 2.5 |
| 34 | エジプト | 7,775,000,000 | 3.3 |
| 35 | レバノン | 7,611,000,000 | 14.7 |
| 36 | モロッコ | 7,417,000,000 | 6.8 |
| 37 | デンマーク | 7,394,000,000 | 2.3 |
| 38 | フィリピン | 6,986,000,000 | 2.2 |
| 39 | チェコ | 6,932,000,000 | 3.2 |
| 40 | イスラエル | 6,821,000,000 | 1.9 |
| 41 | シリア | 6,190,000,000 | 15.3 |
| 42 | ハンガリー | 6,170,000,000 | 4.4 |
| 43 | カタール | 5,971,000,000 | 3.6 |
| 44 | ブラジル | 5,809,000,000 | 0.28 |
| 45 | アイルランド | 5,585,000,000 | 1.7 |
| 46 | ノルウェー | 5,400,000,000 | 1.4 |
| 47 | アルゼンチン | 5,060,000,000 | 0.79 |
| 48 | コロンビア | 4,821,000,000 | 1.6 |
| 49 | ヨルダン | 4,639,000,000 | 11.6 |
| 50 | ルクセンブルグ | 4,521,000,000 | 7.2 |
| 51 | パナマ | 4,452,000,000 | 7.2 |
| 52 | ブルガリア | 4,045,000,000 | 7.1 |
| 53 | スリランカ | 3,925,000,000 | 4.5 |
| 54 | コスタリカ | 3,876,000,000 | 6.8 |
| 55 | イラン | 3,713,000,000 | 0.84 |
| 56 | ペルー | 3,710,000,000 | 1.8 |
| 57 | バーレーン | 3,642,000,000 | 10.3 |
| 58 | カンボジア | 3,636,000,000 | 16.4 |
| 59 | チリ | 3,634,000,000 | 1.3 |
| 60 | キプロス | 3,128,000,000 | 14.4 |
| 61 | アイスランド | 3,025,000,000 | 12.7 |
| 62 | アゼルバイジャン | 3,012,000,000 | 7.4 |
| 63 | フィンランド | 2,982,000,000 | 1.2 |
| 64 | スロバキア | 2,923,000,000 | 3.1 |
| 65 | キューバ | 2,907,000,000 | 3.3 |
| 66 | ジョージア | 2,751,000,000 | 18.1 |
| 67 | スロベニア | 2,750,000,000 | 5.6 |
| 68 | モルジブ | 2,742,000,000 | 59.6 |
| 69 | バハマ | 2,577,000,000 | 21.2 |
| 70 | ナイジェリア | 2,549,000,000 | 0.68 |
| 71 | ウルグアイ | 2,540,000,000 | 4.5 |
| 72 | ジャマイカ | 2,539,000,000 | 17.2 |
| 73 | ルーマニア | 2,527,000,000 | 1.2 |
| 74 | イラク | 2,423,000,000 | 1.2 |
| 75 | タンザニア | 2,339,000,000 | 4.5 |
| 76 | ミャンマー | 2,260,000,000 | 3.3 |
| 77 | アルバニア | 1,929,000,000 | 14.8 |
| 78 | カザフスタン | 1,781,000,000 | 1.1 |
| 79 | モリシャス | 1,748,000,000 | 13.1 |
| 80 | オマーン | 1,725,000,000 | 2.4 |
| 81 | マルタ | 1,723,000,000 | 13.7 |
| 82 | エクアドル | 1,657,000,000 | 1.6 |
| 83 | エストニア | 1,628,000,000 | 6.3 |
| 84 | グァテマラ | 1,566,000,000 | 2.1 |
| 85 | セルビア | 1,346,000,000 | 3.2 |
| 86 | チュニジア | 1,299,000,000 | 3.2 |
| 87 | リトアニア | 1,299,000,000 | 2.8 |
| 88 | ウクライナ | 1,261,000,000 | 1.1 |
| 89 | イエメン | 1,161,000,000 | 6.4 |
| 90 | アルメニア | 1,120,000,000 | 9.7 |
| 91 | バルバドス | 1,082,000,000 | 22.6 |
| 92 | モンテネグロ | 1,041,000,000 | 21.8 |
| 93 | スーダン | 1,029,000,000 | 0.88 |
| 94 | ケニア | 926,000,000 | 1.2 |
| 95 | ウガンダ | 918,000,000 | 3.5 |
| 96 | ジンバブエ | 890,000,000 | 5 |
| 97 | ラトビア | 885,000,000 | 2.9 |
| 98 | フィージー | 885,000,000 | 17.5 |
| 99 | エルサルバトル | 873,000,000 | 3.5 |
| 100 | ガーナ | 850,000,000 | 1.8 |
タイが人気の観光地であるのは
わかってはいましたが、
イギリスやイタリアよりも
観光収入金額が多く
GDPの12.6％が観光収入とのこと。
日本は世界第9位で
その金額は、
GDPに対してわずか0.7％で
つまり観光収入に頼っていないので、
他に収入を作っているということで、
いいとも考えられますが、
1.13％にした場合を計算すると、
第3位のフランスを超える金額に
なります。
今日は、
シンガポールがどれくらい
政府が企業に介入して、
観光業に力を入れていたかを
お伝えしたく、こちらの動画を
ご紹介したと思います。
まだ若くて精気みなぎる
リー・クアンユー首相が、
給料30％アップを要求して
ストをおこしたパイロット
に対して怒り心頭し、
パイロット組合と首相が、
直談判した時の話をしている
スピーチです。
当時のパイロットは
欧米の航空会社から再雇用した
欧米人が大多数です。
雨の中、群衆が聞き入った
有名なスピーチです。
大変に怒っています。
(訳は動画の下に）
私がシンガポール航空(SIA)の
パイロットに会ったのは、
モニター画面ごしではない。
実際にテーブルを挟んで、
たった1.5メートルの距離で対峙した。
まだこんなに活力に溢れる私が見えるように。
私に受けて立つ気があるのか。
受けて立っていいことはあるのか。
私は彼らに2つの選択肢を提供した。
こんなたくらみをやめるかどうか。
この事態のせいで、
SIAのサービスは完全に混乱し、
評判が台無しになった。
数百万ドル相当の広告費と売上が
2週間で台無しになったんだ！
私は2つの選択肢を与えた。
もしこれを続けるならば、
私はあらゆる手段で処分を与え、
シンガポールの人々にも手伝ってもらって、
彼らが忘れられない教訓を与える。
私は(航空会社の立て直しを）
最初からやり直す覚悟がある。
あるいは、ストをやめて、
仕事に戻って規律を取り戻し、
それから自分の主張をしろ。
65分後、彼らは、
闘う価値はないと判断しました。
なぜ？
彼らは負けることを知っているからだ。
彼らは私が飛行機を飛ばさない準備が
できていることを知っている。
そして、彼らなしで再び航空会社を
立直すことができると知っている。
シンガポールを統治する者は誰であれ、
鉄の信念を持っているんだ。
そうじゃないならあきらめろ。
これはカードゲームではない。
これはあなた方の人生と私の人生だ。
私はこの国を築いていくのに
生涯をかけてきているのだ。
私が担当している限り、
誰もこの国を破壊することはできない！
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50%以上の株を、
政府が保持している航空会社とはいえ、
首相自身がストを直談判で
解決してしまいました。
大昔に
私がシンガポール航空に
入社が内定した時、
シンガポール大使館から
ティーパーティにご招待頂いたり、
入社後、覚えているのは、
何しろ厳しかったことと、
政府がサービス向上に
力を入れているのが
よく感じられたことです。
ある日、
シンガポールの大臣が
外交の席で、他の国の高官から
「シンガポール航空は
ガルーダインドネシア航空に比べて
サービスがいいですね。」と
言われたことがありました。
この件は、
「ガルーダを比較対象にされて
ほめられるなんて、
なんという屈辱だ。」
ということで、大臣が
屈辱の怒りに震えた！
という事件として、
ガルーダと同列に語られたと
大大的にSIA内で
大事件として伝えられて、
CA達は、喝を入れられました。
2023年は、
シンガポールは観光収入を
2022年の倍にするために、
SIAと、LCCのScootを含め
特に中国行きの路線を
倍増させる予定だそうです。
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
四季があって地方によって
いろいろな顔を持つ、
美しい日本が、
他国に比べて魅力に
欠けるはずがないので、
あとは、アピール作戦を
わかりやすい方向で
ひと押ししたいですね。
日本に観光した外国人が
なぜリピートしないのか
は、想像できるとおり、
言葉の関連が多いのですが、
その他には
■公共機関が複雑でわかりづらい、
案内ボードが多すぎて迷うなど、
便利さと複雑さの混乱
■東南アジアと比べて
高いという比較
■夏は本当に熱くて冬は本当に寒い
という気候のこと
■ビーチが汚い、人込みなど
ビーチを観光スポットにしている国と
比べて、ビーチの魅力が少ない
■Public Wi-Fiが少ない
しかも日本の電話番号を
持っている人しか
使えないことがある
■成田から都心まで待ち時間入れて2時間
■道路に名前がないので
場所がわかりにくい
などの意見があります。
言葉関連の不都合は
Public WiFiを整えるだけで
Googleが何でも教えてくれる為、
随分解消されるので、
それはいいとして、
日本人が考える便利さの為に
親切心でいろいろ機能を
増やしすぎるところが
海外受けしないのかな、と
外国人の方の感想を読んでいて
思いました。
地下鉄の出口が60個あって
Ｃｒａｚｙ．
出口間違えたら20分も
正しい出口に
引き返して歩くなんて
Ｃｒａｚｙ．
という意見があり、
そういえば、日本人の私も、
東口と西口しかない駅の場合は
新宿や池袋の地下のように
いまだに慣れずにドキドキして
迷ったりしなかったな、
と思ったりしました。
私たちのいいところが、
裏目に出ている？
例えば、
全員の要望に応えようとする気質が
便利さを重ねて加えていき、
外部からは、
複雑で使いにくいものにしがちな
ガラパコス携帯気質になっていたり、
政府が権限を濫用することに
慎重で民主的なところが、
力を出すべきところで出し惜しみして
リードがとれていなかったりなど、
考え方のパターンが
もしかしたら、
言語問題以上に
美しい日本が
タイの観光収入の
59％の額しか
手にできていない原因かも
と思ったりしました。
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