今日は飛行機のタービュランス(乱気流)
それによる事故後のサービスの変化に伴う、
安全規制についての個人的な感想
書いていきたいと思います。

2024年5月21日にシンガポール航空の、
ロンドン発シンガポール行のSQ321便が
ミャンマーの南部の上空、
11,300メートルを飛行中にタービュランスにあい、
タイのバンコクに緊急着陸しました。

 

 

 

 

 

(Cited:BBC)

機体は1度上に揺れた後、
4.6秒間に下に54メートル
引き落とされ、
シートベルトをしていなかった乗客は
宙に浮いて怪我をしました。

これによって、
心臓発作が原因とみられる
1名のイギリス人の方が
お亡くなりになりました。

謹んでご冥福をお祈り致します。

そして、緊急着陸した
バンコクの病院に104名が搬送され、
そのうち、
頭蓋骨と脳に損傷を負った方が6名、
脊椎損傷された方が22名、
骨損傷された方が13名
いらっしゃいました。

ニュース映像を見て、
「本当にシートベルトは
しておかないといけないな」
とあらためて思い直した方も
多いかと思います。

この事故の後に、
シンガポール航空では機内サービスの
ルール変更があり、
シートベルトサイン点灯中は、
Hot Drinksとミールサービスは
しないことになりました。

今までも、サイン点灯中は
温かいコーヒーやミールサービスはなし
ではあったのですが、
中断時間があまりに長くなると
客室責任者の判断で機長にお伺いし、
シートベルト点灯中でも
サービスがされたりしていましたが

今回のルール変更で、
サービス中止が明確になりました。

業界で有名なエミレーツの立役者の
Tim Clarkも、
SQの対応に賛同していました。


 

 

 

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それによってその後、CAの間では
時間的にミールサービスを完了できるか
不安が起きているという記事を読みました。

安全に関して、特に
このような事故が起こった後に、
業界や企業が規制を厳しくするのは
世の中で当たり前の流れですが、

本当にその規制方法が
安全につながるのか、疑問です。

という、↑このような↑ 意見を、
言いやすいようにしたいので
この投稿をしています。

航空会社の事故の事だけではなく
他の業界、
例えば、今回の車の業界など、
安全に関わる規制についての
反対に見える意見を、
「緩和を希望しているのか?」
という短絡的な捉え方ではなく、
現代・現実とあっているのか、や
本当に安全を確保できる方法なのか
について主張を聞くべきだと思います。

タービュランスの話に戻すと、
それが起こる原因は
”空気”のことなので様々で、
「低気圧のところを通ります」
という対流性乱気流ならわかりやすいですが、
晴れた日の晴天乱気流だったり、
局所的に発生するものだったり、
風が山や建物にぶつかってできる
機械的乱気流だったり、
他の飛行機の渦で気流ができたりと、

レーダーに映らないので見えないし、
局所的だし、
予測するのが難しいそうです。

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ずっと昔にシンガポール航空で
働いていた時の体感では、
3年に1回くらい、
大きなタービュランスがあり、
先輩が飛行機の天井に頭が付いたと
話してくれたりしたことがありましたが、
私は今まではそのようなことは
経験したことがありません。

航空会社の事故は、
AVIATION SAFETY NETWORK
まとめられていますが、
2009年~2023年の24年間
タービュランスが原因の死亡事故が
業界全体で4件あります。

「私個人が経験したことがなくて
ミールサービスの時間もなくなるので
シートベルトサイン規制が
厳しくなるのが嫌だ」
と言っている印象として、
航空会社の幹部にとらえられた場合
大変に知的レベルが低く思われて
この意見は通らないでしょう。

ですが、
毎回シートベルトサインが
ピポンと付く度に、

映画を中断されて、
長いシートベルト着用のお願いの
お決まりアナウンスをとてもゆっくり
英語と日本語で聞かされて、
にもかかわらず、最後にさらに余計な
「快適な空の旅をお過ごしください」
「機内でごゆっくりお過ごしください」
と言われて、
そのアナウンスをやめてくれたら、
もっと快適かも、
と思っているだろう顧客心理を
肌で感じられる乗務員はいると思います。

毎日の業務の中で、
シートベルトサインがついたままで
コーヒーも飲めず
サービスをスキップされて
トイレもずっといけないまま、
文句は言わないけれど
つまらなそうな顔をしている
お客様の雰囲気を感じている
乗務員もいると思います。

そういう現実の状況と
すり合わせないで
とりあえず規制だけ厳しくするのが
知的レベルもモラルレベルも高いのだと、

規制の対象や基準値のずれの事も考えずに
簡単に思っている側の方が、

その両方が低かったりするかもしれない。

車の検査基準も
現代・現実にあったものなのか、
安全について自らは
意見を言いにくい業界に対して、
意見を言いやすくしていった方が、
業界にも消費者にも利に繋がると思います。

 



こちら




こちら





こちら

 

 

 

 

 

 

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By jumpinghorse

大卒後新卒でシンガポール航空のCAになったのがきっかけでその後12年間シンガポールに居住しました。現在は月の半分海外、半分東京に。Facebook⇒ https://www.facebook.com/shiomi.yuki   インスタ yuki.shiomi 

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